行政書士だけでは食えるかどうか不安なので、ダブルライセンスを検討しています。どんな資格がおすすめでしょうか?
こんな疑問を持つ方はいませんか?
行政書士単体だけでは食えない事を予想して、ダブルライセンスとして自分の武器を増やしておくことは素晴らしい心掛けだと思います。
そこでこの記事では行政書士とダブルライセンスで取得しておきたい相性の良い資格を紹介しています。
この記事を最後まで読むことで、
- 行政書士とダブルライセンスで相性の良い資格は何か?
- ダブルライセンスのメリットはどうなのか?
- ダブルライセンスを目指す時の注意点
このような事が分かるのでぜひご覧ください!
行政書士とダブルライセンスで資格を取るメリット
僕が考えるダブルライセンスのメリットは主に3つあります。
それが以下のようなものです。
- 仕事の幅が広がる
- 専門性が高まる
- ワンストップ対応ができる
それぞれ説明していきます。
仕事の幅が広がる
行政書士に他の資格を掛け合わることで単純に仕事の幅が広がります。
それぞれの士業資格は「独占業務」と言って、その資格を持っていないと出来ない仕事があるので、ダブルライセンスになることによって他の士業の領域の仕事まで自分で出来るようになるのです。
税理士を取れば税務を、社会保険労務士を取れば社会保険事務をそれぞれ行政書士の業務にプラスできます。
手掛けられる仕事の幅が広がるということは、取り込める需要が増すということ。
まさに「行政書士だけで仕事があるのか不安」という悩みに答えるメリットと言えます。
専門性が高まる
行政書士という資格は扱える書類が1万種類以上あると言われており、業務内容が幅広くあるというのが特徴です。
行政書士が10人集まれば、それぞれの専門分野も異なっており、隣の行政書士の分野の事はよく分からないなんてことも起こりえます。
良く言えばオールマイティ、悪く言えば器用貧乏な資格なのです。
そこで自分の専門性を高めるためにダブルライセンスを目指す人も多いです。
宅建士を取れば不動産に強い行政書士だと見られますし、土地家屋調査士を取れば測量や土地建物の登記に強い行政書士だと見られます。
「餅は餅屋」という言葉があるように、専門性が高い人に仕事をお願いしたい人も多いです。
ワンストップで対応できる
行政書士として活躍していると他の士業と連携する必要が必ず出てきます。
- 会社設立業務で登記部分を司法書士にバトンタッチ
- 相続業務で税理士と連携
- 農地転用業務で土地家屋調査士と連携
もちろん持ちつ持たれつで他の士業と一緒に仕事していくのも良いのですが、連携・連絡にもコストがかかりますし、依頼者の負担をなるべく減らすためにもワンストップで出来ることに越したことはありません。
こういった事を考えてダブルライセンスを取得する士業の方も多いです。
「いつも登記部分を司法書士さんにお願いしていたけど自分でやりたいから司法書士も取った」
「会社設立に携わった会社から社会保険の事もよく聞かれるから社労士を取った」
こういう兼業者も多いですよ。
行政書士と相性の良いおすすめダブルライセンス資格
社会保険労務士
社労士は労働関係や社会保険関係の書類作成や相談業務が出来る資格です。
そして社会保険労務士は行政書士と難易度が近いこともあり、ダブルライセンス候補として真っ先に出てきます。
業務の特性としても、行政書士は単発スポットの仕事が多いですけど、社会保険労務士は顧問契約をして継続的に固定収入を得られる見込みがあるので相性が良いです。
このような流れでスムーズにダブルライセンスのメリットが活かせます。
土地家屋調査士
土地家屋調査士はその名の通り建物や土地の専門家であり、「表題登記」の専門家です。
- 土地を分筆したい
- 隣の土地との境界をハッキリさせたい
- 家を建てたい
このような時には土地家屋調査士の出番です。
例えば、新しく家を新築した時などは土地家屋調査士が表題登記の書類を作成して法務局に提出します。
また書類作成に付随して測量なども得意としています。(測量士補の資格があると土地家屋調査士の資格も取得しやすくなります)
土地家屋調査士は士業資格の中では珍しく、測量などの現場仕事もたくさんあるので、外に出て体を動かして働きたいという人や体力に自信がある人などに向いています。
大変かもしれませんが行政書士と合わせて高年収が狙える鉄板の資格です。
宅建士
宅建士は毎年20万人近くが受験するマンモス資格なので知っている方も多いと思います。
不動産に係るスペシャリストの資格で、これを持つと重要事項説明が出来るようになるという独占業務があります。
また不動産会社には宅建士を一定数置いておかないといけないという決まりがあり、需要もバッチリです。
行政書士との相性はというと、これも結構良いと思います。
実際に不動産会社もやっているという人が行政書士も取って登録するというパターンも多いです。
行政書士が扱う許認可などのビジネスには土地や建物などの不動産が少なからず関わってくるので、不動産関係の知識を深掘っておいて損はないでしょう。
司法書士
「◯◯司法書士・行政書士事務所」のように司法書士と行政書士を兼業しているところは多い印象です。
行政書士でダブルライセンスを目指す人の中には司法書士が目標という人も少なくないはず。
司法書士は「登記・供託・少額裁判・成年後見」などの仕事が独占業務として認められている超難関資格です。
合格率は毎年約3%で、非常に狭き門となっています。
行政書士資格との相乗効果で言うと、「会社設立業務・相続業務」で特にメリットを発揮します。
税理士
税理士資格を持っていると、そのまま行政書士登録も出来るので、必要に応じて行政書士登録もやっている税理士さんも多いです。
「税理士を長年やってきたけど、行政書士さんにお願いする仕事が増えてきたから、いっそ自分のとこでやろうと思って登録した」
ワンストップという観点からもこのような考えは合理的ですね。
中小企業診断士
中小企業診断士は中小企業の経営に関して、相談に乗り助言をしていくいわゆるコンサルタントの仕事をしています。
99.7%が中小企業と言われる日本社会で中小企業診断士の存在感は大きく、今後も需要は絶えないでしょう。
行政書士との相性も良く、わりとおすすめしたい資格です。
それは何故かというと、行政書士業務に「コンサルティング」という付加価値を加えられるからです。
元々「代書屋」と呼ばれていた行政書士は書類作成が主な仕事ですが、現代の情報化社会ではそれだけで食っていくのは厳しく、プラス業務としてアドバイスなどのコンサルティングができる人が重宝されていきます。
そのコンサルティング部分を国家資格として国が認めているのが中小企業診断士なのです。
ダブルライセンスを目指す際の注意点
以上のようにダブルライセンスには多くのメリットがありますが、注意点もあります。
それは「資格取得が目的の資格マニアにならない」ということです。
あれもこれもと資格をたくさん取っても自分は1人しかいないし、1日は24時間しかありません。
一人で行政書士も社労士も司法書士も土地家屋調査士も全部の業務をやろうなんて無理な話なのです。
資格を取って座っていればお客さんが湧いてきて仕事の依頼が舞い込むなんてことはなく、やはり最終的には自分で営業して仕事を得ていく必要があります。
そこを勘違いして、「ダブルライセンス、トリプルライセンス、それ以上」を目指せば営業しなくても勝手に上手くいくと思うのは危険です。
行政書士がトリプルライセンス以上を目指す時の注意点
行政書士を取得して、次はダブルライセンスを取得した人の中にはトリプルライセンスかそれ以上を目指す人もいるかもしれません。
そういった方に覚えておいてほしいのは、
- 資格が多すぎると使いこなせない
- 会費が大きな負担になる
ということです。
まず資格がトリプルライセンス以上になって果たして全ての資格をフル活用できるのでしょうか?
行政書士だけでも忙しくしている人がいるのに、3つ以上の資格を扱うとなると分散してしまってそれぞれが中途半端になってしまうのではないでしょうか。
資格は多くても2つまで、つまりダブルライセンスで留めておいて、その後は2つの資格の実務経験を増やしていくのが良いような気がします。
それと会費の問題もあります。
行政書士だけでも月に6000円ほど会費がかかります。
それでも行政書士はかなり安い方で、他の士業になるともっと高額です。
トリプルライセンス以上になると何もしなくても毎月かかる固定費として会費が重くのしかかり、これが結構きつい負担になると聞きます。
以上のことを頭に入れておくことをおすすめします。
まとめ
いかがでしょうか?
行政書士と相性の良いおすすめダブルライセンスを解説しました。
もう一度復習しましょう。
- 社会保険労務士
- 土地家屋調査士
- 宅建士
- 司法書士
- 税理士
- 中小企業診断士
以上のようになります。
個人的にはこの中で一番おすすめなのは「土地家屋調査士」ですね。
理由は僕が外に出て仕事するのも好きなことと、難易度が行政書士に近いからです。(あと意外と高年収なとこも)
税理士や司法書士は僕には無理だと思うので(笑)
ちなみに僕はこの中では宅建士は持っているのですが、300時間ほどの勉強で比較的簡単に取れるので、挑戦してみるのも良いと思います。
このブログではこれからも行政書士関連の役立つ情報を発信していくので、良ければブックマークお願いします。
長い文章になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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