行政書士の試験ってどんな科目が出題されてどのような特徴があるのでしょうか?
こんな疑問を持つ方はいませんか?
行政書士の試験は膨大な量の知識を問われる難関ですが、出題される科目も出題形式も多岐に渡ります。
効率良く合格するためには出題科目の特徴を理解して、試験合格に向けた一直線の勉強が必須です。
この記事ではその手助けとなるような行政書士試験の科目についての解説をしていきます。
ぜひ最後まで読んで、行政書士試験の特徴を把握して合格する確率を上げていってください!
行政書士の試験科目の概要をわかりやすく解説!
まずは行政書士試験の科目についてざっくりと解説していきます。
ご存知のように、行政書士という資格は「法律系」の資格で弁護士や司法書士のように「士業」と呼ばれるくくりになります。
よって、法律系資格らしく試験科目にも多くの法律が出てきます。
ここで注意して欲しいのは、行政書士の科目の面白い特徴として、法律系以外の科目も出題されるということです。
法律の資格なのに政治・経済・個人情報などの科目も出てくるのです。
以上をまとめると、行政書士試験で問われる科目は、
- 憲法
- 民法
- 行政法(行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・地方自治法)
- 商法・会社法
- 基礎法学
- 一般知識(政治・経済・社会・個人情報保護法・文章理解)
これらの科目が出題されることになります。
大きな分け方としては「法令」と「一般知識」の2つに分けると良いでしょう。
どうでしょう?
量の多さにびっくりしましたか?
それとも意外と少ないと思いましたか?
これだけの膨大な範囲の法律を学習するということは、実際やってみると想像以上にきついです。
僕も行政書士試験の勉強を始めたばかりの頃は、やってもやっても一通りの範囲すら終わらなくて絶望した記憶があります(笑)
出題形式について
行政書士試験の出題形式は基本的にはマークシートの問題がほとんどですが、意外とバラエティ豊かで記述式問題とかも出てきます。
- 五肢択一式
- 多肢選択式
- 記述式
なんと記述式の問題まで出てくるのです。
この記述式というのが少々曲者で、40字程度で的確に書かないといけないので、しっかり勉強してないと苦戦する人も多いです。
多肢選択式は空欄に入る語句を選択肢の中から選ぶものでこれは比較的簡単だと思います。
行政書士試験のそれぞれの科目の配点は?
まず行政書士試験は300点満点で、6割の180点を超えて得点できたら合格する試験です。
- 択一式 1問4点(全54問)
- 多肢選択式 1問8点(全3問)
- 記述式 1問20点(全3問)
法令と一般知識に分けるなら、
- 法令 46問(244点分)
- 一般知識 14問(56点分)
となります。
以下に科目別の配点を詳しく示します。
憲法 | 28点 |
民法 | 76点 |
行政法 | 112点 |
商法・会社法 | 20点 |
基礎法学 | 8点 |
一般知識 | 56点 |
これを見て分かるように最重要科目は間違いなく行政法です。
民法の配点もかなり高いので相当勉強する必要があります。
同じように一般知識も意外と配点が高いので侮ることは絶対にしてはいけません。
ちなみに一般知識の問題をさらに分解していくと、
- 政治・経済・社会 7問(28点)
- 情報通信・個人情報保護 4問(16点)
- 文章理解 3問(12点)
のようになります。
1問20点の記述式は民法2問、行政法1問の計3問(60点分)が出題されます。
行政書士試験の科目ごとの特徴について
憲法
まず一番最初に学習することをおすすめしている科目です。
やはり憲法あってこその法律ですから、大元となる憲法を知っていないとお話になりません。
比較的学習しやすく、判例学習なども興味深くできるものが多いはずです。
量的にもそれほど多くないはずですので(行政書士試験の勉強という意味で)サクッとやってしまいましょう。
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民法
民法に苦手意識を持つ人は多いです。
ボリュームが圧倒的に多くて、慣れないとなかなか得点にも結び付きにくいからでしょうか。
私たちの身の回りの生活に密着したルールを定めた法律なので、分かってくると面白いのですが、そこまで行くのが大変な科目と言えます。
民法は記述式で2問、40点分もの配点を持つので、捨て科目には絶対にできないです。
行政法
一番配点の大きい科目。
やはり「行政書士たるもの行政法を理解していないとダメですよ」という試験センターのメッセージでしょうか。
比較的勉強はしやすくて、得点源にできる人も多い科目だと思うので、しっかり勉強時間を確保して得意科目になるように頑張ってください。
商法・会社法
範囲が膨大な割に配点が少ない、非常に悩ましい科目。
もちろん勉強はしないといけないんですけど、必要以上に深入りすると他の科目が疎かになって、共倒れしかねません。
個人的には最低限の勉強だけして、民法や行政法に時間を使った方が良いと思います。
行政書士の会社法の勉強法でオススメは?いっそ捨てるのはアリ?
基礎法学
勉強の仕方がよく分からない科目。
こちらも会社法同様に深入りは禁物です。
一般知識
大学受験でセンター試験を受けた人はこの分野は有利だと思います。
なぜなら似たような問題が出るから。
特に文系の人で現代文や現代社会が得意だった人はあまり勉強しなくても得点できるかもしれません。
行政書士で厄介なのは記述式問題と一般知識問題
行政書士試験で特に厄介なのは記述式と一般知識の問題です。
記述式は文字通り自分で文章を書かないと行けないので、中途半端な知識では答えを書くことすらできません。
マークシートと違って適当にマークしたら当たったということがないので、実力がモロに出ます。
コツとしては部分点でも良いから拾えるようにとにかく何か書くこと。
書かないと始まりませんからひねり出してください!
一般知識問題も圧倒的に範囲が広いので、どう勉強すれば良いかが分からないかもしれません。
一般知識や記述式問題の詳しい攻略法はまた別の記事で解説します。
▼一般知識と記述式対策の記事はこちら▼
「足切り」に注意!一発アウトで泣きを見ないように
行政書士試験には足切りラインがあり、これを下回るともう不合格確定なので注意しましょう。
いくら6割の180点を超えても上記の足切りラインを下回ると一発アウトになります。
例年、法令科目だけで余裕で合格できる高得点を取っても一般知識で足切りになってしまうという人もわりと居るらしいので、皆さんは注意して対策していきましょう!
配点の大きい科目をメインに学習して6割を狙う
行政書士試験は全体の6割を得点できたら合格する試験です。
そして各科目の配点は均等ではなく、行政法・民法に大きく偏っているのはこれまでに説明した通りです。
このことから考えられる行政書士試験の学習のコツは「配点の大きい科目をメインにして6割を狙う」というものです。
会社法や基礎法学などを完璧にしてたとえ満点が取れたとしても300点満点中の非常に少ない割合にしかなりません。
そこに力を入れるのではなくて、もっと配点の大きい勉強したらした分だけ伸びる可能性のある行政法や民法に力を入れるべきなのです。
これから学習する人はその点だけでも意識すると得点の伸びが違ってくると思います。
まとめ
行政書士試験の科目と配点について解説しました。
資格試験に合格するためには、まず資格の特徴を知る必要があり、科目と配点は絶対に見逃せない項目です。
ぜひこの記事の内容を参考にして、行政書士試験に最短で合格できるようなあなたなりの戦略を立ててみてください。
今後も僕が実践していた勉強スケジュールや科目ごとの力の入れ方のコツなどを配信していくので、今のうちにブックマークしていただけると嬉しいです。