行政書士には仕事がないと言う意見をよく見ます。それには何か理由があるのでしょうか?
このような疑問を持つ方はいませんか?
よくネットで検索すると、
「行政書士は食えない」
「3年で9割が廃業する」
などのネガティブな意見がたくさん出てきます。
そこでこの記事では行政書士が食えないとよく言われるその理由を説明していきます。
行政書士の取得や開業を考えている方には参考になると思うのでぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ちなみに4つの理由というのは次のようなものです。
- 試験と実務の内容がかけ離れている
- 新人は自分で営業して仕事を取ることに慣れていない
- 行政書士の仕事は調べれば誰でも出来ると思われている
- 副業や兼業の人も多い
試験と実務の内容がかけ離れていて新人は自信が持てない
よく言われることですが行政書士の試験の内容と実務でやる内容は全然違います。
試験が出来たからと言って、そのまま実務をこなしていく力が付くわけではありません。
それに加えて行政書士には弁護士のような司法修習や司法書士のような大規模な研修などもなく、いきなり開業して実践しながら学んでいく人が多いです。
そんな状態で開業すると当然自信を持てない人が大半でしょう。
その不安そうな態度が表に出て、
「この先生、大丈夫だろうか?」
といった懸念を見込み客の人から思われて、依頼に繋がらないのだと思います。
また、自信が持てないからこそ心からガツガツと営業にも行けないのです。
新人が及び腰の営業をしていて依頼が入ってこないのは当然と言えるかもしれません。
新人行政書士は自分で営業して仕事を取ってくるのが難しい
行政書士として開業すると、「経営者」・「フリーランス」・「自営業者」となり、営業から実務まで全て自分でやらないといけません。
資格だけ取って開業して、自宅のソファでくつろいでいたら勝手に仕事が舞い込んでくるなんてことは有り得ないのです。
ですが、多くの人は営業して自分で仕事を取ってくるという経験がないでしょう。
サラリーマンしか経験したことがない人はここがネックになります。
会社の看板がなくなり、個人として一から評価や信用を積み上げていかないといけません。
そもそも営業の仕方が分からなかったり、営業が苦手だったりして結局1件も依頼が来ないままアルバイト生活みたいなことも有り得るのです。
行政書士の業務内容は調べれば素人でも簡単にできると思われる
行政書士の仕事はよく誰でもできると言われています。
確かに役所は親切に教えてくれるし、申請方法もネットで調べればある程度は分かります。
それを考えれば、必ずしも行政書士しかできないわけではなく、お客さんが自分でやることも可能でしょう。
こういった理由から行政書士はこれから必要なくなると言われたりもし、仕事がないと言われる理由の一つになります。
個人的にはこの件はあまり不安に思うこともないとは思います。
自分でも出来るけど時間がなくてやらないとか、出来るけど面倒だから外注したいというニーズは必ずあるからです。
買い物が自分で出来る人が買い物代行を使うこともあるし、掃除が出来る人が掃除代行を使うこともありますよね。
兼業や副業でそもそも行政書士業務にあまり力を入れていない
行政書士の中には他の士業だったり不動産業だったりをしていて行政書士はサブとして登録している人も多くいます。
そういった人たちはメインの収入が他にあるのであまり積極的に行政書士の活動をしていません。
また、行政書士に登録したものの、それほどメリットを感じなければ廃業したりもします。
そのような人たちが、
「行政書士は仕事がなかった」
「行政書士は役に立たなかった」
と言ったりして、ネット上でネガティブな声が大きくなったのかもしれません。
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行政書士はやっぱり食えない?
このような理由から行政書士という資格は食えないと言われることが多いです。
ですがしっかり売上を作って食えている行政書士もいるのも事実。
よく言われるように行政書士の開業はラーメン屋の開業と一緒で、「店による、人による」という当たり前のことなのかもしれません。
食えない人はとことん食えないし、反対に人気の事務所になってたくさんの人を雇用して儲けているところもある。
食えるようになるためのノウハウは食えるところしか知らないのですね。
行政書士の仕事はあるところにはあるけど・・・
行政書士の市場規模は300億円とも言われ、年収1000万円どころか2000万や3000万も超える人も確かにいます。
仕事があるところにはあるし、食って行けている人もいないわけではありません。
よく言われることですが、資格を取っただけの状態では単なるスタートラインで、そこから営業をして顧客を見つけ、稼いでいかないといけません。
また、仕事を取ってくるだけでなく、自分で見つけたり生み出せたりする人が強いのです。
ビジネスとして行政書士という武器を活用して、自分から動ける人じゃないと独立は厳しいのかもしれません。
もしそういったことが苦手で、「会社から言われたことを淡々をして毎月安定した給与をもらいたい」という希望があるのならサラリーマンを続けたほうが良いかもしれませんね。
まとめ
いかがでしょうか?
行政書士には仕事がないと言われる理由を4つ挙げて解説してみました。
- 試験内容と実務の内容がかけ離れていること
- 新人が自分で営業して仕事を取ることの難しさ
- 行政書士業務が誰でもできると思われている
- 副業や兼業者が多いから
このような理由だと僕は思っています。
行政書士で成功するかどうかはラーメン屋で成功するかどうかとかパン屋で成功するかどうかと一緒で結局は個人の力量によるのではないでしょうか?
この記事があなたの挑戦の参考になれば幸いです。