行政書士の勉強を始めたのですが、なかなか効率良く出来ません。勉強法のコツなどはありますか?
このような疑問を持つ方はいませんか?
行政書士は合格率が10%前後の難関法律資格で、独学で合格しようと思ったらそう簡単にはいきません。
闇雲に行き当たりばったりの勉強を続けても失敗する確率が高いと思います。
そこで、この記事では行政書士試験にゼロからスタートして独学で一発合格した僕の経験から、オススメの勉強法を解説していきます。
僕が受験勉強をしていた時に毎日注意していたことをサクッと公開しているので、ぜひ参考にしてみてください!
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行政書士の会社法の勉強法でオススメは?いっそ捨てるのはアリ?
まず行政書士の科目と配点、合格率などを把握する
初学者・独学者の方が行政書士試験に挑戦する際にまずやるべきことは、試験の概要を理解することです。
それは何故かというと、これから挑む壁の高さを知らずに適切な努力が出来るわけがないからです。
試験の事を理解して、どれくらいの勉強が必要になるのかを事前に予想しましょう。
行政書士試験の科目や配点、合格率などは別記事で解説しているので、下記のリンクから読んでみてください。
読むのが面倒な人のために概要だけ書いておくと、
- 300点満点中、180点(6割)得点できたら合格
- 記述式・多肢選択式アリ
- 合格率はだいたい10%前後
- 憲法・民法・行政法・会社法などの法律科目以外にも一般知識科目もあり
これらのことは特に覚えておいてください。
合格率10%というと、10人居たら1人しか受からない計算なので、結構難しいです。
それに記述式の問題も出るので、記述式専用の勉強も進めておかなくてはいけません。
このように試験の概要の情報から自分なりに攻略法を考えていくのも良いですね。
行政書士のおすすめ勉強法3つのポイント
まずは独学者の方に向けて、勉強法全般のコツを3つ紹介します。
僕が行政書士試験を受けるに当たって最初から最後まで意識していた事なので、ぜひ覚えておいてくださいね。
基本は過去問10年分の演習
行政書士の勉強をするに当たって、あなたは何を中心に据えますか?
- テキストを熟読すること?
- 六法をひたすら読むこと?
- 予想問題を繰り返し解くこと?
僕は上記のどれもオススメしません。
テキストを熟読しても六法をひたすら読んでも本試験を解く実力はあまり身に付かないと思います。
「じゃあ、何を中心に据えるの?」と疑問に思う方にお答えすると、
ズバリこれです。
本番で問題を解く力は、同じように本番で出題された過去問を自分で解きまくることによって身に付いていくものだと僕は思っています。
もちろんテキストや予想問題も非常に重要です。
ですがあくまでも勉強の中心は過去問にするのが良いでしょう。
テキストや予想問題はサブウェポンです。
この信念に従って僕は過去問10年分を最低5周はやりました。
そして一発合格を果たしたのです。
音読を積極的にする
自宅などで音読ができる環境なら迷わず音読しまくりましょう。
音読には以下のようなメリットがあります。
- 視覚だけでなく聴覚でも覚える
- 言葉に出すことによって記憶に残りやすい
- 普段使わない法律用語に慣れる
黙読に比べて音読の方が圧倒的に記憶に残りやすいのは実体験として感じます。
それに初学者の場合、法律の勉強をし始めて思うのが、
「難解な言葉や聞き慣れない言葉が多くて読みにくい!」
というもの。
こういった問題に早く対応して迅速に慣れるためにも音読がオススメです。
細かいことは気にせず理解できなくても先へ進む
勉強を始めたら多分最初はチンプンカンプンです。
何を言っているのか分からず勉強が嫌になったり、完全に理解しようとして立ち止まってしまい先へ進めなくなったりします。
こうなると挫折の原因になるので、最初は細かいことは気にせず、「そういうもんだんだ」と軽く思って先へ先へ進んでいくことが大事です。
僕も最初の100時間とか200時間とか勉強している時は意味不明すぎて何度も心が折れそうになりました。
でもあとから点と点が繋がって理解できるだろうという確信(希望)みたいなのがあったので、そのまま次々と進んでいきました。
後から思えばこの考え方で正解だったと思います。
行政書士の最重要科目である行政法と民法を攻略
行政書士試験には多くの科目が出てきますが、一番に時間を割くべき最重要科目は民法と行政法になります。
先ほど配点が大事と言ったのを覚えていますか?
なんと行政法と民法だけで全体の63%もの点数になります!
つまり、民法と行政法を完璧にして満点を取ると、それだけでもう合格点(180点)を超えるのです(実際は一般知識の足切りがありますが)。
バカ正直に各科目を均等な勉強時間で学習すると不合格一直線になります。
実はこのミス、僕が実際にやったもので、勉強初期は配点が非常に少ない会社法なども民法や行政法と同じようにガッツリやっていて、かなり非効率な事をしてしまいました(笑)
忘却曲線を意識して定期的に復習すれば実力がメキメキ付く
勉強する人にはお馴染みの話かもしれませんが、人の記憶というものは時間が経つにつれてどんどん忘れていきます。
これを表したのを忘却曲線といい、ググればすぐに出てきます。
時間が経って、忘れそうなタイミングで間髪入れずに復習を入れてやると、また記憶が強化されていき、それを繰り返すと頭に定着するようになります。
おそらくテキストを1回読んだだけで全てを記憶できるような天才の方は居ないと思うので、科学的に効果のあると言われている忘却曲線を意識した復習をしていきましょう!
行政書士試験は膨大な範囲を膨大な時間をかけて頭に入れていき、なおかつ法的思考力も問われる難関です。
忘れては覚え、忘れては覚えての繰り返しだと肝に銘じておきましょう。
行政書士の過去問の答えだけを見て勉強した気になってない?
あなたは過去問を解く時に答えだけを見て終わりにしていませんか?
もしくは解答を丸暗記しようとしていませんか?
こんなやり方をしていたら受かるものも受かりませんよ。
過去問を解く時は以下の事に注意!
選択肢が5つあれば、その問題からは5つの論点が学べます。
なのに正解の肢しか見ようとしないと1つの論点しか学べません。
だから全ての選択肢をしっかり熟読することが大事なのです。
そして正解の肢を丸暗記するだけでなく、
「なぜその選択肢が正解になったのか?」
をよく考えて理解することも大事です。
行政書士は法的思考力も問われる問題ですので、全く同じような問題が出て、パターンで丸暗記して対応できるようなものではありません。
過去問だけで行政書士に受かるのか?過去問の重要性を解説します
最初はテキストを読んでも意味分からないのは普通
先ほども述べましたが、法律を初めて勉強する人にとって、最初は何かの呪文を読んでいる気分になるかもしれません。
そんな時に、
同じ日本語で書かれているのに分からないなんて向いてないんじゃないかしら
こんな風に悩むのは止めましょう。
学校で古文を勉強した時もいきなりは分からなかったはずです。
それと同じで慣れの問題もあるので、焦らずやっていきましょう!
行政書士試験の模試と予想問題も上手く活用しよう
普段の勉強は過去問を使うのがオススメですが、模試や予想問題も適宜使っていき、上手いこと活用していきましょう。
僕は試験日が近い時に総復習するために模試や予想問題を使っていました。
自分の弱点を知り、効果的な学習をするために非常に役に立つので、ぜひとも利用してみてください!
模試や予想問題を解いたらそれだけで終わりにしないで、その都度見直しをしていきましょう。
【行政書士の勉強法】勉強ノートは作った方がいいのか?
ノートをまとめるかどうするかはよく議論になる項目です。
これについては僕はノートは絶対に作らない方が良いと考えます。
理由は詳しくは以下の記事に書いていますが、一言で言うと非効率すぎるからです。
行政書士の膨大な範囲をいちいちノートに書いていたら苦痛すぎてすぐに挫折する人がほとんどでしょう。
行政書士の受験勉強でまとめノートは作らない方が良い理由【音読が有効】
まとめ
いかがでしょうか?
行政書士の勉強法のコツについてまとめました。
最後に簡単に復習しましょう。
- 勉強の中心は過去問10年分
- 音読しよう
- 分からなくても先へ先へ
- 民法・行政法を重点的にやろう
- 定期的に復習しよう
- 模試や予想問題も使っていこう
僕が独学で行政書士の勉強をしていた時に気を付けていた事は以上になります。
何か一つでも参考になる箇所があれば幸いです。
もちろん人それぞれ勉強のやり方は異なるので、自分に合った方法を模索していくことも大事です。
そうは言っても最初は何もかも分からない状態だと思うので、参考にする一つの考え方として紹介させていただきました。
僕も最初は他の人の勉強法をどんどん真似していって、最終的に自分なりの方法を確立させていきました。